た歴史的地盤にあるのである。そしてそのような歴史的地盤は無論単に学派を産むだけのものではない、それは一切のものを産む。この地盤が階級となって現われるのである。現代に於ける一切の複雑な階級乃至身分の歴史的乃至同時代的交錯は、愈々益々ただ二個の階級性格に帰着しつつあるだろう。夫々の階級は各々みずからを全体社会[#「全体社会」に傍点]だと考え又はあろうと欲する。部分は全体を代表する、それは単なる部分ではなくて動的な・実践的な・弁証法的な対立した[#「対立した」に傍点]部分である。――階級はかかる階級対立[#「対立」に傍点]としてしかない。そこで、シェーラーの階級はそのまま全社会であるかのように見える。従ってそれはヨーロッパそのものであることが出来そうである(茲で彼自身は却ってヨーロッパ主義者であることを注意せよ)。それ故シェーラーの階級の没落は即ちヨーロッパ自身の没落でなければならない、「ヨーロッパ主義」はそれ故にこそ没落せねばならなかった。
 一階級の没落の無視を合理化するには併しながら、合理化する主体の個性的・性格的条件に制約されることが必要である。そこで、「労働の知識」である実証科学は
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