wに於ける不決定論[#「不決定論」に傍点]の問題と、生命に関する生気説[#「生気説」に傍点]の問題と、更に種の起源に関する進化論[#「進化論」に傍点]の問題とが、期せずして、(唯物)弁証法というイデオロギー性格によって、一貫して連絡を与えられたことを、注意しなければならない*。
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* 以上の点に就いては拙稿「生物学論」(岩波講座『生物学』【本全集第三巻所収】に多少詳しい。
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 生物学のイデオロギー性は併し、数学や物理学の場合に較べて、より広範な作用を有っている。外でもない、生命はやがて社会にまで自然史的発展を有つべきものなので、ここでは社会との接触が甚だ屡々問題とならねばならないからである。例えば人々は生物学に於ける専門的知識を利用して社会問題や人生の問題を解こうと試みる。すでに進化論は、そうした社会認識の方法としても亦、一つの有力なイデオロギー・「思想」であった。このことは進化論がアメリカの教会あたりから敵視されているとか、又わが国では却って生物学者にキリスト教徒が多いとかいう、極めて卑近な例から知り得るばかりではな
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