ゥら2字下げ、折り返して3字下げ]
* この点に就いては拙著『科学方法論』(岩波書店刊行)【前出】参照。
[#ここで字下げ終わり]
このことから批判主義に於ける「方法」の概念に根本的な欠陥を結果する。方法は科学的認識[#「認識」に傍点]という主観過程の外へ出ることが出来ない、そしてそういう科学的認識が即ち科学自身だというのだから、科学自身も亦結局一つの主観過程に還元されて了う。処が実は、科学とは、抑々批判主義自身の認識目的から云っても、一つの客観的な――歴史的社会的な――文化現象ではなかったか。で、そうすると今云ったような「方法」――科学=科学的認識の――は、少くとも科学という客観物の方法としては、不充分であらざるを得なくなる。
果して所謂批判主義によれば、科学の方法は、科学の歴史的進歩の過程[#「歴史的進歩の過程」に傍点]と絶縁された処の、単なる[#傍点]科学的概念構成の基本構造[#傍点終わり]としてしか理解されない。処が実際には、科学を――無論その科学的概念構成を通してであるが――歴史的に進歩させることこそ、方法――科学研究法――の元来の面目ではなかったか。方法の概念は科学的概
前へ
次へ
全378ページ中105ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング