vに傍点]となるのである。科学的認識――夫はこの立場からすれば取りも直さず科学自身である――の方法を検討することは併しながら、要するに一口で云えば科学即ち[#「即ち」に傍点]科学的認識の基礎の検討に外ならない。批判主義=認識論は科学が立ち而も科学自身は自覚していない科学の根柢を鮮明にしてやらねばならないと考える、それが科学=科学的認識の基礎づけ[#「基礎づけ」に傍点]と呼ばれている。
この場合、科学と科学的認識とがその本質に於て同一視されていることを何よりも吾々は注目しなければならない。と云うのは、科学は何よりも先に、その認識の方法如何によって特色づけられねばならないと仮定されているのである。科学はその対象よりも先にその方法の内に自分の本質を見出さねばならない。――科学は実在に対する社会的人間の労働による獲得物でなければならないのに、ここでは実在という対象は[#「対象は」は底本では「対照は」]抜きにして方法という観念の獲得過程だけが尊重される。方法は客観から離脱した限りの主観[#「主観」に傍点]の内で片づけられる。その意味に於て初めて、批判主義は方法論に帰着したのである*。
[#ここ
前へ
次へ
全378ページ中104ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング