チ殊性が普遍化せられたからと云って、少しの困難も見出される筈がないのである。それどころではなくこのような場合に於てこそ、生命ある・現実に理論されるものとしての、理論の著しい特色を吾々は見るのである。も一遍云おう、後々の問題の口火となるような或る有望な資格を有った特殊問題が立場へ移行することによって、その特殊性を一般性にまで高め得ることは、理論の成立に於て何の困難を有つものでもないばかりではなく、実にこれこそ理論の現実的な代表的な機能でなくてはならない。
併し今必要なことは、そうではなくして、問題がこのような将来の理論の展開に有望な特殊問題でないにも拘らず、その時でも、凡そ特殊問題なるものが常に、立場へ移行することによってその特殊性を一般性へ転化せしめるという点である。或る問題が理論展開の上でどのような資格を有とうとも、それとは無関係に、この問題が立場へ移行することは常に[#「常に」に傍点]、それの普遍化を意味するという点である。であるから、今もし不幸にして問題が理論展開上有望な資格を有つのでないとしたならば、立場とはとりも直さず問題の没批判的拡大[#「問題の没批判的拡大」に傍点]を意
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