閧ナあっても差閊えがない性質をもっている。さて彼がこのような特殊[#「特殊」に傍点]の問題を捉える時、それを解決するために、おのずからそれに特有[#「特有」に傍点]な立場をとるであろう。生物の問題を提出すれば生物学的立場が要求され、物体の問題を提出すれば恐らく物理学的と呼ばれてよいような立場が要求される。問題の提出は直ちに問題の解決への道なのであり、この道の自覚がとりも直さずその解決に適わしい立場なのである。かくて一定の[#「一定の」に傍点]問題は一定の[#「一定の」に傍点]立場を要求する。問題の解決が何かの立場を要求することは特に茲に言うまでもないことであるかも知れない、ただ大事なことは、一定の問題がそれに特有な一定の[#「特有な一定の」に傍点]立場を要求する、ということである。処で今立場という概念の性格に就いて注意すべき一つの点がある。立場は、かりにそれが特有な一定の[#「特有な一定の」に傍点]――それは根本的なものには限られなかったから少くとも全般的ではない[#「全般的ではない」に傍点]――立場であるにしても、立場であるからには常に全般的[#「全般的」に傍点]な意味を有たねばなら
前へ 次へ
全268ページ中79ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング