[化とは、事物が、選ばれたる一定の人々――之は無論どのような意味ででも大衆ではない――にさえ理解出来れば好いとして、そのためには難解[#「難解」に傍点]をも辞しない、という態度であり、之に反して科学の大衆化とは、事物を大衆にとっても理解出来るように、平明[#「平明」に傍点]・容易[#「容易」に傍点]にすることである、とそう人々は考えるかも知れない。だが大衆化が容易化――それはかの通俗化に帰着する――ではなかったように、アカデミー化は難解化のことではない。元来科学は、或は場合に於ては、夫をどのように容易化しても、夫が科学的である以上、難解であることを免れず、又他の場合に於ては、之を如何に難解化――之が衒学[#「衒学」に傍点]である――しても実は難解になどはなり得ないであろう。素人おどしの衒学は、素人の常識が正常な感覚を持ちさえしたら、一眼で馬脚を露わす。容易か難解かは、科学にとって根本的な区別とはならない。科学が科学的であるためには、即ち許される限り多くの理解し得べき人々に理解出来るためには、科学は原則として最も理解するに容易[#「容易」に傍点]な形で述べられねばならないことは、初めから
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