しょう。鶴子様位の御子様を見ます度に思い出されます。毎朝小児科の方に三つ四つの床を作りに参りますが、此の頃では子供も慣れて言葉をかけ、また私が帰ります時にはグードバイと皆口々に可愛いゝ声で叫《さけ》んでくれますから、可愛くて堪《たま》らなくなります。可愛いゝ子供も赤児《あかんぼ》も沢山居ります。どうか御姉上様にも御丈夫でいらっして下さいませ。
九月八日[#地から5字上げ]ブルックリン病院にて
[#地から3字上げ]馨子
御なつかしき
御姉上様
御まえに
身体の工合が悪いと申しましたが、大した事は御座いません。殊《こと》に病院で御座いますから、病気の心配は少しも御座いませんから、御安心下さいませ。
*
もはや秋となりました。故郷《ふるさと》を思い出す時は、第一に粕谷の御家をなずかしく思い出します。去る八日、校長より学生として他の見習いの生徒と共に受け入れられ、今はキャプも貰《もら》い受け、真の看護婦になりました。無事に二ヶ月の苦しい見習いの時代は終りましたから、御安心下さいませ。
十月十二日[#地から5字上げ]ブルックリン
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