驕B
で、着いたのは夜だった。巴里《パリー》からブラッセルの「|南の停車場《ガル・ドュ・ミデ》」へ。
ブラッセル・すなっぷしゃっと。
セン河にまたがり「|沼の上の宮殿《ブルック・ツエル》」の転訛。
オテル・ドュ・ヴィユ――市役所。ゴセックとルイ十四世式の効果的合成。十五世紀の建築。
アンシャン美術館――ルウベンス・ルウベンス・そしてルウベンス。
|正義の殿堂《プラス・ドュ・ジュステス》――裁判所。前庭の階段にならぶ雄弁家の立像。シセロ、デモステネス、アルピアン。丘。中世紀的市街の鳥瞰。
しょうべん小僧――ここでいうマネケンである。ルウ・ドュ・レテュルとルウ・ドュ・シエンの角。ちょいとした狭い裏通りの曲りかどに、凹《へこ》んだ壁を背にして、この一尺ほどの不届きなブロンズはいつもそうそう[#「そうそう」に傍点]と水の音を立てている。はだかの子供。一ばん古いブラッセル市民。伝説に曰く。むかしベルギイがどこかの国と戦って、旗色わるく既にあやうく見えたとき、時の王様だったこの小さな子供がちょこちょこ[#「ちょこちょこ」に傍点]と第一線へ走り出てそこで敵へむかって快然と放尿した。それ
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