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 とそれから図解で救命帯の着用方《きかた》を詳説し、なお、
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「キャビンの天井に非常口があります。いざ[#「いざ」に傍点]という時は下がっている輪を強く引き、出口を破り開けて下さい。
 エンジンの音が止まりそうに低くなっても、決してびっくりすることはありません。それは着陸の準備か、あるいは単にあなたの飛行士が彼の判断において、速力をよわめるかまたはもっと低く飛んだほうがいいと考えて、そう実行しているまでのことですから――御安心下さい。」
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 もう一まい紙がはいっている。それには「銀翼号《シルヴァ・ウイング》に関する事実《サム・ファクツ》の一部」とあって、
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「本機「銀のつばさ」は、アラン・カブハム卿が倫敦《ロンドン》ケイプ・タウン間、ならびに英濠往復飛行に使用して大成功をおさめたるアウムストロング・シドレイ式三八五・四二五馬力冷空ジャガア・エンジン三個により推進《プロペル》さる。
 正エンジンは操縦席《カク・ピット》の前面、機の鼻さきに位し、他の二つの補機関は両翼の中間にあり。
 本機は特に長
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