て、見た客は追い出してしまうので、見世物としては大勢を入れるに都合の好《い》いやり方であります。大仏の頭が三畳敷位の広さで人間が五、六人位は入《はい》れますが、目、口、耳の窓から外を見ると、先の客は後から急《せ》かれて出て行くので、入り交《かわ》り立ち交るという手順で、手ッ取り早く出来ております。蓋が明いた六日の初日には果して大入りでありました。
底本:「幕末維新懐古談」岩波文庫、岩波書店
1995(平成7)年1月17日第1刷発行
底本の親本:「光雲懐古談」万里閣書房
1929(昭和4)年1月刊
入力:網迫、土屋隆
校正:noriko saito
2007年2月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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