に女の人は他人のことを聞きたがりますから、その時は、別に怪しいとも何とも思っておりませんでした」
「どんなことを尋ねましたか」
「どんなことといって、はっきり思い出せませんが、根掘り葉掘り色々のことを聞きました」
「その女はどんな風をしていましたか」
「わたしはやっぱり女優か何かでないかと思いました」
俊夫君は立ちあがりました。
「Pのおじさん、こうなっては、何より先に、川上糸子が、伊豆山《いずさん》にいるかいないかを確かめなければなりません」
こう言って絵ハガキを見て、
「伊豆山の相州屋《そうしゅうや》[#ルビの「そうしゅうや」は底本では「そうしょうや」]ですね。これから僕たちは警視庁へお供しますから、相州屋へ長距離電話をかけてください」
三
近藤美容院の電話を借りて、私がタクシーを招くと、ほどなくやってきましたので、私たちは近藤女史とその女弟子に別れを告げて、警視庁に急ぎました。
目的地に着くと、私たちは、先刻春日町の空家で柱に縛りつけられていた刑事の一人に出迎えられました。
「どうだった、川上糸子の家《うち》を訪ねたかね?」
と、小田さんは尋ねました。
「
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