屍体遺棄――屍体遺棄といえるかなア、別荘の中へ置いたんだから」
「許可がなくて、屍体を運搬した罪がありませんか」
「そんな所だなア。それから家宅侵入――どうかな、之も成立するかどうか分らん」
「でも、犯罪は犯罪でしょう」
「無論犯罪だ」警部は大きな声でいった。「最も近代性があって、それから」と考えながら、「些《いさゝ》かユーモアのある犯罪だね」
[#地付き](〈現代〉昭和十四年一月号発表)
底本:「日本探偵小説全集1 黒岩涙香 小酒井不木 甲賀三郎集」創元推理文庫、東京創元社
1984(昭和59)年12月21日初版
1996(平成8)年8月2日8版
初出:「現代」
1939(昭和14)年1月号
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:網迫、土屋隆
校正:小林繁雄
2005年10月6日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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