は突如として支倉の家の前に止まった。
静子は子供を連れて外出していて不在だった。家には静子の母である老婆と、喜平の甥である少年とが留守をしていたが、判事は、物々しい有様にキョト/\としている二人を立会人として、家宅内全部を捜索して、聖書明細書、質物台帳、各一通、離婚届、建物譲渡に関する書類各一通、外に書状数通を押収した。
捜索時間は約四十分だった。
それからその足で直ぐ古我判事の一行は貞子殺害の場所とせられている古井戸の実地検証を行って調書と共に詳細な図面を拵えた。調書中には次のような事が書かれていた。
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一、同所より更に小林貞子を投入殺害したりとの古井戸の箇所に至るには前記支倉方居宅前の五反田桐ヶ谷に通ずる道路を南行して中丸橋を渡り進む事約三丁にして、東西に通ずる道路の交叉点に至る。之より左折して東方に入る事約三十間にして道路の左側に接し古井戸の存したる地点に達す。
一、立会人の申立つる所に依れば該井戸附近は旧時松、杉等の密林及び竹藪等の間少し許りの畑地を有するのみにして、該井水は番人小屋の飲用に供せられしも、其後次第に伐採開墾せられ大正二年頃は所謂池田の
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