い大罪を犯しました。何とも申訳のない次第でございます」
一座はしんと静まり返った。
麗かな日は相変らず硝子窓に映じている。小鳥の囀る声はチヨ/\と長閑である。然し、この狭い一室に閉じ籠った人達は、恰《まる》で切離された別世界の人のように、時間を超越し、空間を超越し、醜い肉体を離れて、霊と霊とが結び合うのを、じっと経験していた。
支倉は暫く新たな涙に咽んでいたが、やがて思い直したように妻の方に向き直った。
「静子、許して呉れ。わしは云いようのない大悪人だったのだ。お前は嘸《さぞ》かしわしを恨んでいるだろう。わしのようなものを夫に持って後悔しているだろうね」
細々と絶えんとしては続く悲鳴に似たようなすゝり泣きが、一座の人達を限りない哀愁と異様な恐怖に陥れるように、いつまでも続いた。静子は夫の問いに答えようとしては意志の力では押える事の出来ない、泉のように湧いて来る歔欷《すゝりなき》の声に遮《さえぎ》られて、容易に声が出ないのだった。
厳めしい警官達も顔を背向《そむ》けずにはいられなかった。
漸く気を取り静めた彼女は激しくかぶりを振って、夫の問に答えるのだった。
「いゝえ、そんな
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