て、暗然としてうなずきながら、
「それでは早速女房を呼んでやろう」
「それからお言葉に甘える次第でありますが、一度神戸牧師にお会わせ下さいますようお願いいたします。先生の前で心残りなく懺悔がいたしたいと存じます」
「宜しい」
 署長は支倉の殊勝な依頼を快く承知した。
「直ぐ手続をとってやろう、それまでによく休息するが好い」
 其夜は支倉は犯した罪をすっかり自白して終った気安さに、今までは罪を蔽い隠す不安と、責め問われる苦痛と、良心の苛責から、夜もおち/\夢を結ぶ事が出来なかったのを、今は心にかゝるものもなく、グッスリと熟睡したのだった。
 翌日彼が起き出ると、直ちに入浴させられ、署長の好意で待ち構えていた床屋に、蓬々《ほう/\》と延びた髪をすっかり刈らせる事が出来た。彼はサッパリした気持になって、只管《ひたすら》に懺悔の時の来るのを待っていた。
 この時に署長室では警察の召喚状を受取って不審に思いながら出頭した神戸牧師が、署長から支倉の数々の罪状を聞かされて、只あきれて驚いていたのだった。
「彼は昨夜すっかり自白したのです」
 署長は静かに云った。
「それであなたの面前で懺悔がしたいと
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