凄い眼を向けたが、そのまゝ黙り込んで了った。
主任は暫く支倉を睨みつけていたが、やがて刑事達を従えて足音荒く部屋に引上げた。
「ちょっ人騒がせな奴だ」
主任は未だプン/\していた。
「主任、直ぐ引出して来て、とっちめてやろうじゃありませんか」
石子も興奮しながら云った。
「それが好い、よし俺が引出して来てやろう」
気の早い渡辺刑事は立ち上って出て行こうとした。
「おい/\、そうあわてるな」
根岸刑事は出て行こうとした渡辺を呼び留めた。
「いくら何でも今調べるのは可哀想だ。それに今聞いたって云う気遣いはないよ。今晩一晩位は独房に置いとくのが好いのだ。どんな強情な奴でも、一人置かれるといろ/\と考えて心細くなるから、素直に云うものだよ」
「それは対手《あいて》に依るよ」
渡辺は渋々席につきながら、
「あいつにはそんな生優しい事では行かないよ」
「まあ、行くか行かぬかそっとして置くさ。それよりね、主任」
根岸は大島の方を見て、
「女房を一度喚んで調べましょうや、何か知っているかも知れませんぜ」
「うむ、そうだ。そうしよう」
主任はうなずいた。
支倉の妻の静子は根岸刑事の献
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