緑、白群青、群青、黄土《おうど》、代赭《たいしゃ》等を使用するのが、最もいいようです、右を充分|乳鉢《にゅうばち》で摺《す》って用います。(金銀泥箔の使用は、Aの場合と同様です)最も注意すべき事は、水分で練った絵具、例えば水彩絵具や津端絵具の類は、油に溶解しませんから、絶対に使えません、砂及び粉末に限ります。
油 砂絵具の時には、シケラックニスを主として使うのが便利です、極《ご》く少量の、アルコールを交ぜて使っても、サラサラとして描きやすいのです、絵具はガラス面で直ちに固定し、すぐ乾燥してしまいます。
この油を筆に沁《し》ませて、粉絵具を筆先きで少しずつ、パレットの上で溶解しながらガラスへ塗って行くのです、一時に多量溶解すると、すぐ固《かたま》ってしまって始末に困ります、金銀泥の使用も同様であります。
筆洗い やその他の事はAの場合と同じであります。
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四 ガラス絵製作の順序
先ず、一枚の風景画を作ろうとします、第一に必要なるは、早速モティフとして適当な場所を探しに出なくてはなりません、これは鉛筆のクレイオンとスケッチ帖《ちょう》と位いあればいい
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