んの一部分に過ぎません、また舞台へ二〇人の裸形の女が並んだ時、顔は帽子の一部分であります。大体の看板は胴体と足であります。すなわち全裸身の完全な発達からくる美しさが必要となって来ます。
 だいたい日本婦人の不健康な裸身はその生活様式と作法と、修養等からおいおいとゆがめられつつ完成した不具であろうと思います。したがって近代の生活は彼女達をやがて直ちに完全な裸身へまで還元せしめることを私は信じます。
 その上人種としてのその淡黄と淡紅の交り具合と、その皮膚の細かく滑らかにして温みあることにおいて、私は西洋人の白きつめたさに幾倍するある力を持っていることを感じているのであります。やがて日本女はその[#「その」は底本にはなし]柔軟にして黄色の皮膚をもって低き鼻のかわいらしさにおいて、世界の美女の一つとなることを私は考えます。
 現代の母はすでに自分自身の胴体と手足に先祖の遺風を発見して悲しんでいますが、その悲しみはやがてその娘達の上に酬いられ、娘達はその望みをかなえてくれるにちがいありません。
 私もまたその時こそ本当の日本近代美人を見ることが出来るであろうと思うのですが、しかしその時分には、
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