反罪なのでございますもの。それをあばいて官に知らせるのは、当然なことなのでございますもの。でもそれは妾達にとり、特に父にとりましては、大打撃なのでございます。うっちゃって置くことはできません。処分しなければなりません。それでとうとう観世様を、妾達仲間の掟通りに、空洞内の土牢へ入れ、飢え死にさせることにいたしました。けれど観世様は死にませんでした。妾が毎日こっそりと、食物を差し入れたからでございます。……そのうちに船が出来上がり、つづいて父が死にました。そうして妾は申し上げましたように、一人ぼっちとなりました。するとそこへ付け込んで、丑松が口説くのでございます。妾は途方にくれました。その結果妾は観世様へお縋りしたのでございます。妾をお助けくださいまし。妾はあなたを愛しております。どうぞどうぞ丑松から、妾をお助けくださいまし。そうしてどうぞ妾達のために、頭領となってくださいまし。そうしてどうぞ妾達と一緒に、南洋へおいでくださいまし。美しい島でございます。椰子《やし》、橄欖《かんらん》、パプラ、バナナ、いちじくなどの珍らしい木々、獅子《しし》だの虎だの麒麟《きりん》だのの、見事な動物も住んで
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