、お前も残念と思うか?」「ナニ、大して残念でもないな」「貴公はそういう人間だ」「アッハハハ、仰せの通り」「張り合いのない手合いだな」「では大いに残念と行くか?」
すると造酒はニヤリとしたが、
「観世、今夜散歩しよう」
「散歩? よかろう、どこへでも行こう。……が、散歩してどうするのだ?」
すると造酒はまた笑ったが、
「観世、貴公は知っているかな、当時江戸の三塾なるものを」
「ふざけちゃいけない、ばかな話だ、三児といえども知っているよ。まず第一が千葉道場よ、つづいて斎藤弥九郎塾、それから桃井春蔵塾だ。それがいったいどうしたのだえ?」「その桃井の内弟子ども、吉原を騒がすということだ」「そういう噂は聞いている。無銭遊興をやるそうだな」
「だからこいつらは悪い奴だ」「義理にもいいとはいわれないな」「こんな手合いは叩っ切ってもいい」
これを聞くと銀之丞は、造酒のいう意味がはじめてわかった。で彼は声をひそめ、
「平手、辻斬りをする気だな」
すると造酒はうなずいて見せたが、「厭なら遠慮なくいうがいい」
銀之丞は考え込んだ。「平手、面白い、やっつけようぜ!」
「それじゃ貴公も賛成か」「平手、
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