さが》けに軽く。そうして置いてグルリと廻り、
「小野派一刀流五点の序、脇構えより敵の肩先ケサに払って妙剣と申す!」
ちゃあん[#「ちゃあん」に傍点]と手口を説明したものだ。鮮かとも何んとも云いようがない。ひっぱたいて[#「ひっぱたいて」に傍点]置いてひっぱたいた[#「ひっぱたいた」に傍点]順序をひっぱたいた[#「ひっぱたいた」に傍点]人間が説明する。もうこれ以上はない筈《はず》である。
「参った」
と誠三郎は声を掛けたが、声を掛けるにも及ばない話。溜《たま》りへコソコソと退いた。
「わっ!」とどよめきが起こったが、拍子抜けのしたどよめきである。
「山田左膳。お相手|仕《つかまつ》る!」
「心得ました。お手柔かに」
ピタリと二人は睨み合った。左膳は目録《もくろく》の腕前である。しかし葉之助には弱敵だ。「かまうものか。やっつけろ。ええと今度は絶妙剣、そうだこいつで片付けてやれ」
形が変わると下段に構えた。誘いの隙を左肩へ見せる。
「ははあこの隙は誘いだな」切紙《きりかみ》の白井とは少し違う。見破ったから動かない。はたして隙は消えてしまった。と、今度は右の肩へチラリと破れが現われた。
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