の三味線学でござる。日本古来よりの芸道でござる」
これを聞くと浪士達は、一度にドッと笑い出した。それから口々に罵った。
「アッハハハ、沙汰の限りだ。こういう武士があればこそ、徳川の天下は亡びるのだ」
「両刀をたばさむ[#「たばさむ」に傍点]武士たるものが、遊芸音曲に味方するとは、さてさて武士道もすたれたものでござるな」
「諸君、そういったものでもない」こう静かに止めたのは、例の琵琶師風の浪士であった。どうやら一座の頭目らしい。グイと義哉の方へ膝を進めたが、
「いや仰せごもっともでござる。武道であれ遊芸であれ、人の世に必要があればこそ、産れもし繁栄も致すので、この世に用のないものなら、産れもせねば繁昌もしまい。せっかく栄えた遊芸道が、衰退に向うということは、それを愛する人々にとり、遺憾であるに相違ござらぬ。……がそれはともかくとして、たとえ偶然であろうとも、我らが集会へ突然参られ、一切の秘密を知ったからは、お気の毒ながら安穏に、お帰しすることは出来ませんでな」
さも笑止だというように、こう云うとその浪士は微笑した。
どうせ無事ではあるまいと、ひそかに覚悟はしていたものの、いよいよこ
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