い、外伝に云いつけて後をつけさせますと、山大という指物店へはいり、『ままごと』のことを訊ねましたそうで、外伝も後からはいって行って訊くと、一月の十五日に『ままごと』を一個、松本伊豆守へ納めるとのこと。……早速お殿様へお知らせすると、『ままごと』を奪ってすり換えろというお言葉、その結果が今夜になりましたので。……貝十郎というあの与力が、最初から関係していたものと、こう云えばこうも申せますとも」
「これは偶然からでありますが。……」女勘助が笑いながら云った。「私は女の姿をしていながら、美しい女が好きなので、水茶屋『東』のお品の顔を見たく、度々あの家へ行っているうちに、お品の顔がお篠に似ていることや、お品の情夫《まぶ》が旗本の伜の小糸新八郎だということや、お品が松本伊豆守に、引き上げられたということなどを知って、これはてっきり伊豆守から、献上箱の人形として、田沼のもとへ届けるなと感付き、気の毒だなあと思いました。ところが今夜その新八郎が、道を歩いておりましたので、言葉をかけて誘って、私達の後からつけ[#「つけ」に傍点]て来させましたが、今頃どうしておりますことやら」
「田沼め、『ままごと』や
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