って行こう)
おりから林蔵も行くという。
では同行ということになり、さてこそ連れ立って来たのであった。
粛々と一団は歩いて来たが、見れば行手の追分宿は、火事と見えて火の手立ち上り、叫喚の声いちじるしかった。
と、陸続として逃げて来る男女! 口々に罵る声を聞けば、
「焼き討ちだ――ッ!」
「馬が逃げた――ッ!」
「百頭、二百頭、三百頭オ――ッ!」
「切り合っているぞ――ッ!」
「焼き討ちだ――ッ」
耳にして要介は足を止めた。
「林蔵々々、少し待て!」
「へい、先生、大変ですなア」
「どうも大変だ、迂闊には行けぬ」
「そうですとも先生迂闊には行けない」
「宿を避けて野を行こう」
「そうしましょう、さあ野郎共、その意《つもり》で行け、街道から反れろ」
「へい」と一同街道を外し、露じめっている草を踏み、野へ出て先へ粛々と進んだ。
進み進んで林蔵の一団、生地獄の宿を横に睨み、宿の郊外まで辿りついた。
と、この辺りも避難の人々で、相当混雑を呈してい、放れ馬も時々走って来た。火事の光は勿論届きほとんど昼のように明るかった。
その光で行手を見れば、博徒の一団が屯《たむろ》していて、宿の
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