》とあやめ[#「あやめ」に傍点]とが身体《からだ》をよせながら、地に腹這い呼吸《いき》を呑んでいた。
主税が片手に握っているものは、血のしたたる抜身であった。
それにしてもどうして主税やあやめ[#「あやめ」に傍点]や、お葉までが荏原屋敷へ、この夜忍び込んで来たのであろう?
自分たちの持っていた淀屋の独楽は何者かに奪われてしまったけれど、藤八猿から得た独楽によって、幾行かの隠語《かくしことば》を知ることが出来た。
そこで主税はその隠語を、以前《まえ》から知っている隠語と合わせて、何かの意味を探ろうとした。隠語はこのように綴られた。……「淀屋の財宝は代々荏原屋敷にありて飛加藤の亜流[#「亜流」は底本では「悪流」]守護す。見る日は南」と。「見る日は南」という意味は解《わか》らなかったが、その他の意味はよく解った。飛加藤の亜流[#「亜流」は底本では「悪流」]という老人のことも、お葉のくわしい説明によって解った。そうしてどっちみち[#「どっちみち」に傍点]淀屋の財宝が、荏原屋敷のどこかにあるということが、ハッキリ主税に感じられた。そこで主税は荏原屋敷へ忍び込んで、財宝の在場所を探りたいと
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