近時政論考
陸羯南
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)尋繹《じんえき》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)相|支吾《しご》する
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)惨※[#「激」の「さんずい」に代えて「石」、73−上−16]《さんかく》
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序
モンテスキューいわく、「予の校を去るや数巻の法書を手にせり、しかしてただその精神を尋繹《じんえき》せり」と。ボルドー議会の会長たるとき、いわく、「予は議場において身に適するの地位なきを知る、議題は予これを詳悉するを難《かた》んぜず、しかも議事規則に至りては毫《ごう》も会得するところあらず、予は会長としてこれに注意せざるにあらざれども、いわゆる伎倆なるもののきわめて陋愚なるを悟り、しかしてなお揚々として座を占むるに堪えざるなり」と。すなわち職を辞してもっぱら政理の究察に従事せり。ああ、これ先生の一世の知識を開拓して余りありし所以《ゆえん》なるか。ヴォルテル称揚して言えらく、「人類の
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