枕上浮雲
河上肇
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)尋《と》めゆきて
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)饅頭|食《た》べて
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#二の字点、1−2−22]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いろ/\の
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暖くなりしためか、静養の結果か、営養の補給十分なりしためか、痩せゐることは変りなきも、この数日総体に体力のやや恢復せるを覚ゆ。室内の歩行に杖を用ひず、階上への上り下りにも、さまで脚のだるきを感ぜず。別冊「歌日記」、余白なくなりたるを機会に、今日より新たなる冊子に詩歌を書きゆき、題名も新たに「枕上浮雲」となす
[#ここで字下げ終わり]
葉がくれの青梅ひびに目立ちつつやまひおこたるきざし見えそむ
人の書きし米国地理を見てあれば行きて住みたき心地こそすれ
尋《と》めゆきて死所と定めむ天竜の峡《かひ》ちかき村清水湧くところ(原君、飯田市より
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