ノ尾と三ツヶ谷との中間の小山は石切りという山だそうです。この石切りを離れて三ツヶ谷に取付きます。ちょっと急ですが九時半に頂上へ着きました。菅原の人は三ツヶ谷を青ヶ丸と言っています。眺望は仏ノ尾ほど木にさえぎられないため一層雄大です。三ツヶ谷を下り石切から国境に沿って進みます。途中一〇八六メートルの小山へ登ります。これは池ヶ丸というのだそうです。十一時これを越して扇ノ山の方へだいぶ進み、三角点のある尾根、すなわち青山へ向って下る予定でしたが、間違って昨日登った石小屋という尾根へ出てしまいましたので、ズーと下って菅原が真下に見えるところまで進み、そこでスキーをぬいで村へ下りました。宿へ帰ったのは午後一時で昼食後四〇〇〇尺の山々と別れて岸田川を下りました。
五月の立山行
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十七日 一行大木、永楽両君と自分の三人。千垣駅午前九時十分、芦峅寺着九時四十分、出発十時四十分、藤橋十一時五十分着、昼食、午後一時出発、ブナ小屋五時弘法小屋着九時。
第二日 出発午前十一時、松尾上手午後一時、姥ヶ石二時着、三時二十分出発、室堂着六時半。
第三日 午前九時十分出発、一
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