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一月六日 快晴 針ノ木峠の小屋よりスバリ岳往復三時間半 一一・〇〇小屋を出発 五・〇〇大町
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今朝はすばらしい良いお天気なので針ノ木岳とスバリ岳に向って小屋を出る。随分風が強く、寒いのと急な登りなのでちょっと参った。針ノ木の頂上からスバリへ下る尾根は急に落ちているが、風が良く当るため夏道が出ているので簡単に下れる。スバリの最高点は一番北の端なので、そこまで行って一つのケルンの中に名刺を挟んでおいて引返す。針ノ木峠の下りは張りシールのままなので直滑降をしたが、雪がやわらかく雪崩の跡もないので、あまりスピードは出なかった。
二一五〇メートルくらいへ来ると左の方から出た古い雪崩の跡があり、二〇〇〇―一九〇〇メートル附近は全く雪崩で荒されていた。大沢の小屋によって夏道をしばらく伝ってみたが、藪が多いので谷へ出てそれを下った。扇沢の手前でまた夏道に戻り、シールをめくって漕いだが、天気が良いので滑らず、神《かみ》ノ田圃《たんぼ》の早稲田のヒュッテで合宿をしていた山友達の乗った汽車に間に合わなくて残念であった。
[#地から1字上げ](一九三五・一一)
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