た。
案内はいろいろと面白い話をしてくれた。兎を手掴みにする話や、つかまえるとニャンニャンと泣くとか、あれでもなかなかかしこく自分の行方をくらますため適当な隠れ場所があったらそれを横目で見ながら、なおしばらくはピョンピョンと飛んで行って後、附近に恐いギャングはいないかと周囲をきょときょと見廻し、やおらその隠れ場所のところまで前の足跡を乱さないように伝い、そこで大きくジャンプしてその孔に飛び込み、決してそこには足跡をつけない等と言った。こうしておくと兎の大敵|貂《てん》等に足跡を伝われても安全だということだ。夕方から気温が下り雲が動き出して天候快復の兆が見えてきた。明日の準備をして早くから床へもぐり込む。
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一月二日 小雪後晴 九・〇〇ブナ小屋 一・三〇弘法小屋 六・〇〇天狗平の小屋
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今朝は暗いうちから出発する予定であったが、まだ雪が降っているので出足が鈍った。やっと九時頃になってときどき雲が切れて青空が見え出し、はっきり天候恢復の兆が見えたので急ぎ出発する。小屋を出てだいたい左寄りに広いブナ林の中を登って行く。
雪の少ない年は藪
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