たりしないで、できるだけ眠る方がよいと思った。もちろん眠る前には充分カロリーをとっておく必要がある。
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一眠りして目のさめたときは吹雪はますます勢いを増してきて、着ている合羽がバタバタと音を立てていた。その後は涸沢岳の壁に衝《あた》る物凄い音を聞きながらうつらうつらとしている。何度目を開けてみても夜が明けない。あまり長いので、あるいは夜が明けているのだが雪目か何かにかかって目が見えなくなっているのではなかろうかなどと考えたりする。また古い記憶を辿ってみると、涸沢岳への登りはだいぶ悪場があったような気がする。こんなひどい吹雪の日にそこを通過するのは困難ではなかろうか、むしろ涸沢岳直下の雪の斜面を巻いて穂高の小屋へ行くコースの方が安全ではなかろうか、などと考えたりする。しかしまた、雪崩の最もよく出るのはこんな吹雪の日のようだし、ことに涸沢岳の直下あたりは急傾斜の岩場がたくさんあるので始終雪崩ているようにも思われる。では吹雪のやむまでここで待とうか、いや一日や二日でこの吹雪が止むとはきまっていない。三日も四日もこれがつづいたとすればこのままの状態でいられるかどうかうたがわ
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