んで一一八〇メートル附近から初めて西へ下った尾根へ入ったが、物凄い藪なので右の谷へ逃げた。しかしこの谷もあまりよくなかった。九五〇メートルくらいまで下ってから左へ巻いて元の尾根へ出てみるともう真白な斜面だった。ここは吉川のスキー場なのだろう。シュプールがたくさん残っている。吉川へ下って若桜まで歩いたが、終列車の出た後なのでそのまま春米へ行った。翌日ワサビ谷を登ってみたが、長くて閉口した。二ノ丸から氷ノ山の頂上へのつづきは妙に痩せていて、吹雪だったのでちょっとわからなかった。頂上を越してコシキ岩まで下ったが、二ノ丸、三ノ丸、とつづいた西尾根を下ってみたくなったので引返した。しかし二ノ丸を越して一三四〇メートルにきたとき本尾根が急に下っているのでつい左のゆるい尾根を伝い落折へ下ってしまった。これから若桜へ下ってもまた終列車に間にあいそうにないのであきらめて泊った。翌日戸倉峠から赤谷山へ登った。
 父は二、三日といって出かけた私が四、五日もたつのに帰ってこないし、だいぶ吹雪いたので、あるいは遭難したのではないかとの疑念を起し、私の兄と友人に捜索を頼んだ。二人は若桜に行き、駅長に話し、役場など
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