ったので、ルックザックは品物を少し出さぬと入らなかった。身体もやっと辷り込めるくらいで、出るときには困った。破ったところは、翌日窓を掘り出して後、できるだけ完全に修繕した。小屋の内には不思議に雪が入っていなかった。蒲団は棒に釣りかけてあった。その上には蓙が冠せてあった。それを引き下して使った。あたたかいことは上ノ岳の小屋等とは比較にならない。それに上ノ岳の小屋のように二階へ上下する不便がないだけでも楽だった。ただスコップ等を、小屋の屋根あたりに柱を立ててそれに掛けておいてくれるとよいと思った。その後、小屋の主人に、壁板を破ったこと等を話したとき、それを頼んではおいたが。
五日は終日雪が降った。六日は朝、霧が晴れてゆくのでよくなると思って出たが、何よりも空が曇っていたのが悪く、吹雪になってしまった。鷲羽岳の登りは雪のかたいところが多く、意外に時間がかかった。ワリモ岳は岩をさけて下を巻いたら楽だった。物凄い霧で方角もよくわからず、どんどん歩いているうち、赤岳も知らずに過ぎ黒岳の岩場にぶつかって驚いた。荷物を置いて黒岳の頂上へ往復する。一番初めの岩場がちょっと悪かった。ここは帰りに西側の雪
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