神戸へ翌午前五時四十八分に着きます。このコースは全部人のいる小屋に泊ることができ、道も迷うようなことは殆んどありませんから、富士に登るくらいの支度で充分です。一週間で大きな山はまあすむのです。
西駒より仙丈―東駒―八ヶ岳―浅間―戸隠
神戸午後十時三十五分の汽車に乗れば上松へ翌午前十時十四分着、第一日、ここから頂上宮田小屋へ七時間、第二日、早朝出発し剣ヶ峯―前駒―南駒と縦走して飯島へ十六時間、第三日、伊那町より高遠を経て戸台にいたり、弁当三食分を持って登り北沢小屋へ十二時間、第四日、仙丈へ往復し仙水峠から東駒に登り七丈の小屋へ十二時間、第五日、台ヶ原へ下り谷戸で弁当二食分を持って登る。権現岳避難小屋へ十三時間、第六日、八ヶ岳を縦走し本沢温泉へ八時間、一浴して小海へ下山、午後六時二十七分発にて小諸にいたり、荷物を置いて小諸発同十一時十分、沓掛着同十一時五十八分、第七日、浅間御来迎を拝し小諸へ下山、午前八時四十四分発にて長野へいたり、戸隠山麓一泊、第八日、戸隠の頂上を極め、辰野午後二時四十五分発にて神戸へ翌午前六時四十二分着、戸隠は知りませんが大したことはありますまい。
以上は案内人無しの日数でリーダーがあれば二、三日は短縮できるでしょう。次に今年の予定を書いてみます。
赤石山脈―白峯山脈縦走
神戸午後五時四十分の急行に乗れば上片桐へ翌午前八時八分着、第一日、大河原を経て小渋温泉へ八時間くらい、第二日、赤石を極め大沢岳へ十一時間露営、第三日、聖岳《ひじりだけ》へ往復し赤石に帰る。大聖寺平小屋へ十三時間、第四日、荒川より東岳へ往復し小河内を経て三伏峠小屋へ十四時間、第五日、塩見を経て間ノ岳を極め農鳥小屋へ十五時間、第六日、農鳥へ往復し間ノ岳、北岳を越して野呂川小屋へ十二時間、第七日、鳳凰を乗越し青木湯に下り穴山駅へ十四時間、午後九時三十一分発にて神戸へ翌午後一時九分に着きます。割合アッサリすみそうです。
烏帽子―鷲羽―薬師―針の木―鹿島槍縦走
神戸午後五時四十分の急行にて出発、大町へ翌午前六時五十七分着、第一日、高瀬川を上って烏帽子小屋へ十一時間、第二日、三ツ岳―五郎―水晶等を経て鷲羽小屋へ十二時間、第三日、鷲羽―中ノ俣―北ノ俣を経て太郎山小屋へ十三時間、第四日、薬師を乗越し五色小屋へ十三時間、第五日、平ノ小屋を経て針ノ木、蓮華を
前へ
次へ
全117ページ中24ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
加藤 文太郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング