な一年前に空想に過ぎなかった大計画も、今日は国民に尤《もっと》もと思わしむるに足る昭和維新原動力の有力な一つとなった。
第七章 現在に於ける我が国防
第一節 現時の国策
速やかに東亜諸国家大同の実を挙げ、その力を綜合的に運用して世界最終戦争に対する準備を整うるのが現在の国策であらねばならぬ。明治維新の廃藩置県に当るべき政治目標は「東亜の大同」である。
「東亜大同」はなるべく広い範囲が、なるべく強く協同し、成し得れば一体化せらるる事が最も希望せらるるのであるが、それはそう簡単には参らない。範囲は大アジアと書いても一つの空想、希望に過ぎない。我が(我が国および友邦)実力が欧米覇道主義の暴力を制圧し得る範囲に求めねばならぬ。東亜連盟の現実性はそこにある。爾後東亜諸民族により時代精神が充分理解せられ、かつ我が実力の増加に依り範囲は拡大せらるるのである。協同の方式も最初は極めて緩やかなものから逐次強化せられる。即ち国家主義全盛時代にも言われた善隣とか友邦とかから東亜連盟となり、次いで東亜連邦となり、遂には全く一体化して東亜大国家とまで進展する事が予想せられる。
近頃、東亜
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