》がじっとり偸汗《ねあせ》に黄ばんで蒲団をまくると熱くさい息がむれているくらいであったが、痩せ我慢の強いお照は平気で叔父のところへ寄って行った。一緒に食べ物に箸を突っ込んだり、一つ湯呑《ゆのみ》で茶を呑んだりした。
「厭ねお照さんは。あんな中へ入って行くと、伝染しますよ。」と、お庄は蔭で眉《まゆ》を顰《ひそ》めた。
「大丈夫よ。私の体には病気が移りゃしませんよ。」と、お照は黄色い、かさかさした顔に寝白粉を塗って、色の褪《あ》せた紡績織りの寝衣に、派手な仕扱《しごき》などを締めながら、火鉢の傍に立て膝をして寝しなに莨を喫《す》っていた。
「移るものなら、もうとっくに移っていますよ。今から用心したって追っつきゃしない。」お庄は尖《とんが》ったようなその顔を、まじまじ眺めていた。
「めったに移る案じはないけれどね。」と、母親も、傍で茶を呑みながら言った。
「それに叔父さんのは咳《せき》も痰《たん》も出ないもんだで、まだそれほど悪いのじゃないとも思うがな。」
「それがなお悪いのですよ。」お庄は打ち消した。
「どうしてあんな病気が出たものかな。家にゃ肺病の筋はなかったがな。」
「いいえお女郎から
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