有効に行われることができる。科学は技術の基礎であり、科学の発達が技術の発達を可能にする。単に応用のみを目的とする場合、科学の発達はなく、従って技術の発達も不可能であろう。
しかしながら、科学が一旦行為の立場を否定するからといって、科学と行為とを全く分離して考えるという誤謬に陥ってはならぬ。科学も元来人間の実践的或いは技術的要求から生れたものである。科学の根柢には自然に対する支配の意志があるといわれている。しかるに「自然は、それに服従するのでなければ征服されない」。科学は自然を支配するために自然についての客観的知識を求めるのであって、それが自己を行為の立場から分離するのも、主観的なものの混入を避けてひたすら客観的な知識に達するためである。しかしながら他方科学は、その客観的知識に達するために、却ってむしろそれ自身の仕方において行為的であることを必要とするのである。言い換えると、科学もそれ自身技術的で操作的である。技術にとって科学が基礎であるように、科学にとって技術は基礎であり、技術の発達が科学の発達を可能にした。望遠鏡や顕微鏡の発明なしには近代科学の発達は考えられないであろう。科学ももと
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