言い換えれば、人間の論理、ヒューマニズムの論理が政治に対する批判的な力とし強化されて現われることが大切である。人間存在の政治的性格のみが力説されて来たのに対してその超政治的性格が力説されねばならぬ。一つの政治を他の政治によって批判するのみでは政治の論理の独裁はやまない。政治の論理に対する人間の論理の批判がなくなる場合、政治は狂気になるであろう。
[#地付き](『セルパン』一九三七年八月号)
底本:「現代日本思想大系 33」筑摩書房
1966(昭和41)年5月30日初版発行
1975(昭和50)年5月30日初版第14刷
初出:「セルパン」
1937(昭和12)年8月号
入力:文子
校正:川山隆
2007年2月18日作成
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