フ挙げたのはδαι[#ιはアキュートアクセント(´)付き]μων,τυ[#υはアキュートアクセント(´)付き]χη,ε[#εはダイエレシス(¨)付き]ρω※[#ファイナルシグマ、1−6−57],α[#αはグレーブアクセント(`)付き]να[#αはアキュートアクセント(´)付き]γκη,ε[#εはグレーブアクセント(`)付き]λπι[#ιはアキュートアクセント(´)付き]※[#ファイナルシグマ、1−6−57]といふ五つの言葉であつた。この場合テュケー及びアナンケーが運命的なものと見られたところのいはゆる「世界」、前者が偶然と見られる限りのそれを、後者が必然と見られる限りのそれを意味したことは、我々のさきに述べた通りである。然るにここに第一の根源語として掲げられたデモンの見方は、かのデモーニッシュなものの概念と直ちに同じでなく、却て前者において後者はゲーテの根本的立場から深められて解釈されてゐる。デモンは固よりここでも運命、しかも内的な、本来的な運命の意味に理解されてゐる。然しそれは同時にエンテレヒー的モナドの意味と直接に結び付けられる。「デモンはこの場合必然的に誕生に際して直接的に言ひ表
前へ 次へ
全62ページ中59ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
三木 清 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング