うしんきよく》を吹奏《すゐそう》してゐる事《こと》は、早呆《はやぼ》けする日本《につぽん》の女《をんな》としては、珍《めづ》らしい人《ひと》である。
同《おな》じ女《をんな》に取卷《とりま》かれてゐても、三上《みかみ》は(説明中止《せつめいちうし》)――時雨《しぐれ》さんは、社會的《しやくわいてき》に、文學的《ぶんがくてき》に、とにかく最早《もはや》、三|四人《よにん》の女文子《をんなぶんし》を送出《おくりだ》してゐる、この賢明《けんめい》にして美《うつく》しい人《ひと》が、もう卅|歳《さい》若《わか》かつたなら?――日本《につほん》の文壇《ぶんだん》は、何《ど》う動搖《どうえう》し、私《わたし》は――私《わたし》は、數《かぞ》へると、九歳《こゝのつ》だつ!
底本:「直木三十五全集 第14巻」示人社
1991(平成3)年7月6日第1刷発行
底本の親本:「直木三十五全集 第14巻」改造社
1935(昭和10)年2月10日第1刷発行
入力:門田裕志
校正:多羅尾伴内
2003年8月8日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全2ページ中2ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
直木 三十五 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング