及び大衆文芸的「探偵小説」――
本格的「探偵小説」の中に含まれるのは、古い所では、コナン・ドイルの探偵作品、新らしい所では、現在人気の頂点にあるといわれている、かのヴァン・ダイン、又はウォーレスのごとき人の作品が挙げられるであろう。
文学的なものとしては、チェスタートンの「ブラウン物語」のごときが挙げられるべきであり、大衆文芸的「探偵小説」としては、ルブランの作品が代表的なものであろうと思われるのである。
だが、概して「探偵小説」の進み行くべき道をいうなら幾度も述べたごとく、将来は益々科学的になっていくであろう。科学の進歩のみが、新らしい現実性を将来の世界に生みだして行くであろうし、従って、トリックにも愈々科学が応用されるであろうことは当然である。科学の絶えざる進歩のみが、「探偵小説」を常に新らしいものたらしめ得るのである。例えば、殺人光線、小周波電波の利用、テレビジョン、テレボックスの如き新らしい科学的発明が、将来の「探偵小説」に使用されるであろう。そして、「探偵小説」はそれによってのみ、愈々多幸なる未来を有しているといっていいと思う。
最後に、「探偵小説」に於ける日本と諸外
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