さんにも来遊をうながした。その前夜は月が明るかった。かれはそれに対して、久しぶりで友のことを思った。

       四十五

 小畑は昔にくらべていちじるしく肥えていた。薄い鬚《ひげ》などを生《は》やして頭をきれいに分けた。高等師範の制服がよく似合って見える。以前の快活な調子で「こういう生活もおもしろいなア」などと言った。
 荻生さんは清三と小畑と教員たちとが、ボールを取って校庭に立ったのを縁側からおりる低い階段の上に腰かけて見ていた。小畑の球《たま》はよく飛んだ。引きかえて、清三の球には力がなかった。二三度|勝負《しょうぶ》があった。清三の額《ひたい》には汗が流れた。心臓の鼓動《こどう》も高かった。
 苦しそうに呼吸《いき》をつくのを見て、
「君はどうかしたのか」
 こう言って、小畑は清三の血色の悪い顔を見た。
「体《からだ》が少し悪いもんだから」
「どうしたんだ?」
「持病の胃腸さ、たいしたことはないんだけれど……」
「大事にしないといかんよ」
 小畑はふたたび友の顔を見た。
 三人は快活に話した。清三が出して見せる写生を一枚ごとに手に取って批評した。荻生さんの軽い駄洒落《だじゃ
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