しが、やがて答へて申すやう、※[#始め二重括弧、1−2−54]実《げ》にやこれなる悪人は、いと大いなる害毒をわれに与へし痴者《しれもの》なり。ユダの如く友を裏切り、公明なるわが一門と、地上におけるわが子孫を絶やしたり。公明なる一門と、子孫を欠きし人間は、恰かも空しく地に落ちて、地中に滅びし麦粒の如く、絶えて芽生えることもなく――打ち棄てられしその種子に、心づくもの更になし。
☆
※[#始め二重括弧、1−2−54]神よ、然らばかく裁き給へ、残らず彼の子孫をば、地上に於いて不幸になし、最後の後裔《もの》を現世《うつしよ》にて、未だ曾て類ひなき極悪人たらしめて、彼の重ねる悪業の、一つ一つに先祖《さきおや》の亡霊どもが棺《ひつぎ》の中で安息を掻き乱され、娑婆では知られぬ苦悩を忍び、墓の中より起きあがる! されどユダなるペトゥローのみは、起きあがるべき力もなく、ためにひときは堪へ難き、業苦を嘗めて物狂ほしく、土を噛みつつ地の下で※[#「足へん+宛」、第3水準1−92−36]き狂ふに委すべし!
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※[#始め二重括弧、1−2−54]やがてそやつが悪業の、最後の時の到
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