仮名ヰ、1−7−83]ッチ・クーロチカだの、タラス・イワーノ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ・スマチニェーニキイだの、陪審官のハルラムピイ・キリーロ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ・フロースタだのといつた面々でな、それから、まだある……ええと、名前をすつかり胴忘れしてしまつたが……オーシップ……オーシップと……、ええつ、ほんとにミルゴロドぢゆうに誰知らぬ者もない人物なのぢやが! それに、その男は話をするときに、いつも先づ、パチパチと指を鳴らしてから、両手を腰にかふ癖があるのぢやが……。いや、その男のことは、まあ、どうでもいい! またの時、いつか思ひ出せるぢやらう。ところで諸君にお馴染の、くだんの貴公子先生もポルタワからやつて来た。フォマ・グリゴーリエ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチは勘定に入れるまでもない、この人はもう身内の者も同然なのぢやから。さて一同、大いに話がはずんだものぢや。(茲でまた一言お断りして置かねばならないのは、つひぞ我々の口の端に、取るに足らないやうな話題がのぼつた例しのないことで、元来わしは礼節に適つた、所謂、面白くて教訓《ため》になる
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