リゴーリイ・グリゴーリエ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチが咎めた。「お客様は何処を取つたらいいか、ちやんとお心得になつてをりますよ! イワン・フョードロ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ! 翼部《クルイリシコ》をお取り下さい。いや、そちらのを胎子《はらご》といつしよに! どうして又あなたはそれつぱかしお取りになつたんで? 股肉《ももにく》をお取り下さい! こら、何だつて貴様は皿を持つたままぼんやり口を開けてるのだ! おすすめしろ、悪党、膝をついて! 疾く申し上げるんだ、※[#始め二重括弧、1−2−54]イワン・フョードロ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ、どうぞ股肉をお取り下さいまし※[#終わり二重括弧、1−2−55]つて!」
「イワン・フョードロ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ、どうぞ股肉をお取り下さいまし!」さう、膝まづいて皿を捧げたまま、給仕が言つた。
「ふん、これが七面鳥か!」と、蔑むやうな顔つきでイワン・イワーノ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチが、自分の隣人を顧みながら、小声で言つた。「これが七面鳥でなければならんものでせうかね?
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