を地上に覆《くつがへ》して、これを焚いて光を放ち熱を發せしむるに及ばざりき。こは濫用して人に禍《わざはひ》せしならねど、遂に徒費して天に背《そむ》きしことを免れず。そも/\我は誓約の良心を縛《ばく》するあるにあらず、責任の云爲《うんゐ》を妨ぐるあるにあらずして、何故に我前に湧ける愛の泉を汲まざりしぞ。かく思ひ續くれば、一種の言ふべからざる情はわが胸に溢れたり。これに名づけて自ら慊《あきたら》ざる情ともいふべきか。こは我慾火の勢を得て、我智慧を燬《や》くにやあらん。
我がサンタ[#「サンタ」に傍線]を畏れて走り避けしは何故ぞ。聖母《マドンナ》の像の壁上より落ちぬればなり。否々、※[#「金+肅」、第3水準1−93−39]《さ》びたる釘はいづれの時か折れざらん。まことに我をして走り避けしめしものは、我脈絡中なる山羊の乳のみ、「ジエスヰタ」派學校の教育のみ。われはサンタ[#「サンタ」に傍線]の艶色を憶ひ起して、心目にその燃ゆる如き目《ま》なざしを見心耳にその渇せる如き聲音《こわね》を聞き、我と我を嘲り我と我を卑《いやし》めり。何故に我は世上の男子の如く、ベルナルドオ[#「ベルナルドオ」に傍
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