Eにも法《のり》の掟《おきて》に背かぬやうなることのみをぞ勸め參らせける。小尼公は偶人《にんぎよう》いれたる箱取り出でゝ、中なる穉き耶蘇の像、またあまたの白衣きたる尼の像を示し給ふ。さて尼の人形を二列に立てて、日ごとにかく歩ませて供養のにはに連れゆくとのたまひぬ。又尼どもは皆聲めでたく歌ひて、穉き耶蘇を拜めりとのたまひぬ。こは皆|保姆《うば》が教へつるなり。我は畫かきて小尼公を慰めき。長き※[#「曷+毛」、37−下段−28]衣《けおりごろも》を着て、噴水のトリイトン[#「トリイトン」に傍線]の神のめぐりに舞ふ農夫、一人の匍匐《はらば》ひたるが上に一人の跨《またが》りたる侏儒《プルチネルラ》抔《など》、いたく姫君の心にかなひて、始はこれに接吻し給ひしが、後には引き破りて棄て給ひぬ。兎角する程に、はや常に眠り給ふ時過ぎぬとて、うば抱きて入りぬ。
夫婦の君は我上を細《こまか》に問ひて、今より後も助にならんと契り、こゝに留らん間は日ごとに訪へかしとのたまひぬ。カムパニア[#「カムパニア」に二重傍線]の野邊に住める媼が事を語り出で給ひしかば、我は春秋の天氣好き折、かしこに尋ねゆきて、我|臥床《
前へ
次へ
全674ページ中146ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
アンデルセン ハンス・クリスチャン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング