彼は、またあの厭な親族達に会ふことを思ふと辟易したが、此度は急に一家の主人公になつたのだから、ひとつ大いに威厳を示してやらうなどゝ思ひ、その日に云ふべき言葉の腹案と態度のことを今から夢想してゐる。[#地から1字上げ](十三年四月)



底本:「牧野信一全集第二巻」筑摩書房
   2002(平成14)年3月24日初版第1刷発行
底本の親本:「父を売る子」新潮社
   1924(大正13)年8月6日発行
初出:「新潮 第四十巻第五号」
   1924(大正13)年5月1日発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:宮元淳一
校正:門田裕志
2010年4月21日作成
青空文庫作成ファイル:
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