州足柄上郡塚原村古屋佐太郎の所蔵に任してある。彼の従来の作品目録中の代表作の由であり、彼自身は最早ブロンズにさえなっていれば沼の底へ保存さるるも厭《いと》わぬと云っていたが、友人達の発企でかく保存さることとなり、希望者の観覧には随時提供されている。一九二九年度の日本美術院の目録を開けば写真も掲載されている由である。経川は今年ゼーロンの像を「ゼーロン」と題して作成中とのことである。私は身軽な極めて貧しい放浪生活に在る。)
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底本:「日本の短篇 下」文藝春秋
   1989(平成元)年3月25日第1刷
入力:漆原友人
校正:久保あきら
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
1999年9月4日公開
2006年4月9日修正
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